個人民事再生の特徴

民事再生の特徴はいくつかありますが、代表的なものを挙げます。   

1.自宅を手放さずに再生手続きが行える!                                2.債務が減額される。                                          3.破産手続きと異なりギャンブルや浪費が原因であっても利用できる。                              4.資格の制限がない。    

同時に民事再生手続きを利用することによってのデメリットもあります。                    

1.信用情報機関に登録されてしまう。                                2.民事再生手続を利用できる要件がある。                                3.手続が複雑で時間がかかる。                                         4.官報に掲載される。 

以下特徴について説明いたします。

                

1.自宅を手放さずに再生手続きが行える!                                      

個人民事再生を行うことの大きなメリットとして『自宅を守ることができる』ということがあります。                          これは、すでに住宅ローンを支払い終わっている自宅だけではなく、今現在ローンを返済している最中の自宅についても対象となります。住宅ローンが残っている自宅を手放さずに、個人民事再生を行うためには、住宅資金特別条項という制度を利用する必要があります。ただし、住宅資金特別条項を必ず利用できるわけではなく、一定の要件を満たさないとこの制度は利用できません。                                       また、住宅資金特別条項を利用しても、住宅ローンとして借りているお金は圧縮されることはなく、最初に契約したとおりの金額を支払わなくてはいけませんのでご注意ください。住宅資金特別条項のご利用を希望される場合はまずご相談くださいますようお願いいたします。 

 

2.債務が減額される                                             

 個人民事再生では以下の通りに借金が減額されます。                                     

    

 借金の総額

 最低弁済額

 100万円未満

 借金の総額

100万円以上
500万円未満

 100万円

500万円以上
1,500万円未満

 借金の総額の5分の1

1,500万円以上
3,000万円以下

 300万円

 3,000万円超

 借金の総額の10分の1

   

         @ 借金の総額400万のAさん                                        

              → Aさんの最低弁済額 100万円  

          A 借金の総額700万のBさん 

                         → Bさんの最低弁済額 350万円

         

*個人版民事再生の手続きにおいて支払うべき金額が、必ず上記の最低弁済額どおりになるわけではありません。                                            例えば、上記Aさんが、貯金や自動車など総額200万円の財産を所有している場合は、最低弁済額は100万円まで圧縮されず、財産の総額である200万円を今後支払っていくことになります。ただし、この200万円は所有している財産を全部処分して、すぐに支払わないといけないという意味ではありません。個人民事再生の手続きが終わった後、財産は今までどおり持ち続けながら、自分の毎月の収入で200万円を支払っていけばいいということなのです。                                            また、個人民事再生手続のA『給与所得者等再生』を利用する場合はさらに『2年分の可処分所得(個人所得の総額から直接税や社会保険料などを差し引いた残りの部分で、個人が自由に処分できる所得)を除いた額が上記2つの額を上回る際はその額』を支払わなければなりません。

                          

まとめ                                                        個人版民事再生の手続きによって、今後支払うべき金額は、「最低弁済額」と「所有している財産の総額」のどちらか多い金額のほうになります。ただし、『給与所得者等再生』の手続を利用する場合は「最低弁済額」と「所有している財産の総額」と「可処分所得の2年分」の中で、一番多い金額が今後の返済額となります。

 

3.破産手続きと異なりギャンブルや浪費が原因であっても利用できる。       

もちろん個人民事再生の手続の要件は満たさなければなりませんが、破産手続きと異なりギャンブルや浪費が原因であっても利用することができます。                      以下は、破産手続と民事再生手続の違いになります。

自己破産 

個人再生

原則全額免責される

 

減額されて原則3年で返済

負債総額に制限なし

  

負債総額は5000万円以下
(住宅ローンは除く)

無収入でも申立て可能

   

継続的な収入の見込みが必要*1

資格制限あり

 

資格制限なし*2

免責不許可事由あり
(ギャンブル・浪費など)

     

免責不許可事由なし

住宅などの資産は処分される

  

住宅資金特別条項を利用すれば処分されずに済む。他の財産も処分されない

*1 『個人民事再生の手続きについて』参照

*2 個人民事再生の特徴『4資格の制限がない』参照        

 

4.資格の制限がない

破産手続を行うと一定の資格に就けなくなりますが、個人民事再生手続ではそのようなことはありません。  

破産手続により制限される資格(抜粋)

弁護士・税理士・保険外交員・証券外務員・警備員 など

 

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